こんにちは

先日ご依頼のありましたダイニングチェアーの
生地張替えの内容をご紹介します。

約6年前にお買上頂いたダイニングチェアー。
6脚のうち5脚は、ほとんど傷みがなくとてもきれいにお使いなのですが、
唯一1脚だけが背もたれが抜けてしまい、座面の張生地も
右側のみが擦り切れた状態に。

他の箇所は本当にきれいなので、不思議に思い
よくよくお話をお聞きしてみると、ご主人がこの
椅子に座る時の姿勢に原因が….。

TVを観られる時に、TVに対して正面に椅子の向きを
変えれば問題ないのですが、椅子はそのままで、
体を横にして座り、背もたれには背中をつけるのでは
なく、肘を曲げて背もたれを押す様な格好で長時間
TVを観られるとのこと。

なるほど、それで座面も局所的に擦り切れ、
背もたれも、肘の押しに耐え切れず抜けてしまったようです。

ご主人にとっては、この姿勢がよほど快適だったようですね。

そこで、生地の張替えと補強をする事になったのですが、
同じ仕様で張替えても、また同じ様に傷みが出てしまうので
背もたれにはウレタンに加えて補強用の板を入れる事に。

そして修理が完了したのがこちら

修理、張替え前
修理、張替え後

そして、毎回張替え作業の時に、重要なポイントとなるのが
周囲の縁飾り。 金属の鋲で仕上げることも多いですが、
今回は他の5脚とのバランスの問題もあり、フランスの
HOULES社から飾りブレードを取り寄せました。

実際に取り付けるとこんな感じです。

チェアー全体の中でこの縁飾りが占める割合は、それ程多くはないですが
縁飾りをどうするかによって、チェアーの表情は大きく変わるので、
とても重要なアイテムです。

シンキ  でした。