こんにちは

前回に引き続きSERPENTINE(蛇のように曲がった)
チェストを、もう1点ご紹介します。

MAHOGANY AND OYSTER WALNUT
SERPENTINE CHEST
W101 x D51 x H102cm
SERPENTINE DRAWER

引き出しの前面が蛇行したような
デザインになっています。

引出し内部のホワイトオークと、
表面のマホガニーとの質感の
対比が味わい深くていい感じす。

一番上の引き出しのみ内部が、細かく仕切られていて、
ジュエリーやアクセサリー、小物などを機能的に

収納できるようになっています。

チェスト1点の中にも、至る箇所で
丁寧な仕事ぶりを観る事が出来ます。

 取っ手や丁番などの真鍮製の部材は、デザインから
製作までを一貫して、自社工場で仕上げるメーカーです。

その ”こだわり” は、家具の見栄えに大きく影響します。
例えば、このチェストに使われている取っ手は、
ロココスタイルのフローラルなイメージの取っ手。

そして、側面には、枝からぶら下がっている
ぶどうの蔓の見事な彫刻が施されています。

そして、改めて全体をみてみると、
どっしりとした無垢の本体のなかに、
花や実がなって、文字通り華やかさを
演出している ー という構図となっています。

まるで、美しい自然の景色の構図を
凝縮したようなもの! と感じるのですが
ちょっと言い過ぎかな?

このチェストも前回ご紹介したチェストと
ほぼ同じ時代(18世紀後半)のもの。

そのことを象徴するように、脚部は
BRACKET FOOT!

コーナーが斜めになっているので
直角のデザインのBRACKET FOOTと
比較すると、やや穏やかな表情となります。

細部の造りや、部材のデザインなどから
時代背景を推測し、イメージを膨らますことが
出来るのも、クラシック家具の楽しさです。

            シンキ  でした。